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夏の終わりの・・・
この時期になると思い出す事があります。
それは僕がまだ実家に住んでいた時の事・・・
僕が住んでいた実家は環七と甲州街道がぶつかる交差点の近くで、
交差点での死亡事故も多く、何度か現場を目撃したこともあります。
最寄の駅でも事故が多く、幼い頃に駅の踏み切りで、
電車にひかれた人の頭部が環七付近に落ちていたなんていう話もありました。
土地的になんか気味の悪い場所でしたが、生まれ育った町なので、
別に気にすることも無く住んでいました。
実家は木造二階建ての一軒家でした、この家は不思議なことが多々あって、
家族以外にも誰かの気配があって、「あれ、誰か今そこに居なかった?」
なんて事がしょっちゅうあったし、
誰もいないはずの2階から足音がしたり・・・
気が付けば父の部屋で野良猫が子供産んでいたり・・・
母親の部屋で猫の腐乱死体を見つけたり・・・
普通ではありえないことが多々ありました。
ある日の夜の事、幡ヶ谷に住む友人のN君宅に遊びに行く事になり、
部屋で支度していると、二階には僕しか居ないはずなのに、
誰かが階段で降りて行く気配がしました。
変だな~とは思いましたが、気にせずに支度して1階へと降りていきました。
すると、兄か姉か記憶が定かではないのですが、僕に言いました。
「あれ、いまタツヒト降りてきてトイレ入らなかった?」
僕は「今降りてきたばっかだよ」と、別にいつもの事かと思っていましたが、
念の為トイレに行ってみると、誰も入っていないはずなのに扉が開かなかったのです。
築何十年の古い木造建築だし建て付けの悪い家だったのでありえる話なのですが、
なぜだかその時は妙に気になりました。
数分後にもう一度あけたら普通に扉は開きました。
勿論中には誰も居ません。
僕は出掛けに気持ち悪いなァ~と思いながらも、
約束していたので、N君宅に向かいました。
僕とN君宅は駅で言うと2駅なので、移動手段は自転車でした。
N君宅に行くには、環七から水道通りで行くのですが、
この水道通りは環七から入ってしばらくは昼間でも人通りが少なく、
住宅街の中を通る静かな通りでした。
その日も僕は水道通りでN君宅に向かいましたが、
夜なので人通りはありませんが、外灯は等間隔にあるので道は明るく、
むしろ誰も居なくて気持ちが良い道でした。
しばらく走っていると、後ろから車の気配がしました。
振り向くと数十メートル後方に一台のパトカーがこちらに向かって走ってきていました。
僕はライトも点けていたし、別に気にすることも無く走っていました。
すると、急にパトカーが赤塔を回して急接近してきたのです。
僕には心当たりが無いので、ひたすら自転車を漕いでいましたが、
突然パトカーからマイクでこう言われたのです。
「そこの自転車二人乗りは止めなさーい!」
僕は「パトカーが居るのに二人乗りなんかしてバカな奴」と、他人事でした。
すると今度は声を荒げて
「そこの二人乗り止まりなさい!!」
「止まれって言ってるだろうがァ~」と、怒鳴っているのです。
僕はまさか自分の事とは思えなかったのですが、
辺りを見てみると自転車に乗っている人は1人も居るわけも無く、歩いている人すら居ませんでした。
「えぇぇ~~~俺?」と、
どうして良いか分からなくなっていると、
パトカーが追いついて来たので、パトカーの方を見てみると、
車内の警官は目を見開いて、口をぽか~んと開けて唖然としているのです。
その顔は今でもはっきり覚えています。
僕と並走しながら運転席の警官までもが身を乗り出して、口をポカーンと開けて唖然としているのです。
さも、「今後ろに乗ってたよね~」「後ろに乗ってた人は何処?」と言わんばかりのあの顔!!
そしてすっかり脅えた僕を残して、そのままパトカーは走り去っていったのです。
あの警官達は何を見たのでしょうか?
僕は誰を乗せていたのでしょうか?
今日のような風が気持ちの良い夏の終わりの日の出来事でした。

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投稿者 bftc : 2009年09月01日 23:33
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